中学生の親が勉強を見るとか教える賢い方法は?できること出来ないこと

長い間、中学生の教育の仕事に携わっていた関係から、今でも知り合いの親御さんから、「子供が全然勉強しなくて困るんです」とか「子供に言ってもなかなか言うことを聞かないで困ります」といった相談を受けることがよくあります。

でも、そう聞かれる我が家だって、私自身、壁にぶつかったり、失敗したりしながらやっていました。

 

現在は、2人の子供がそれぞれ大学生と社会人になっています。

2人とも家を離れていて、既に反抗期や思春期の時期は過ぎていますが、小学校高学年から、中学生、高校生の頃はいろいろ大変でした。

私は父親ですが、その頃は学校の教員をしていた関係から、子育てに関しては母親である妻と一緒に進めてきました。

 

そこで、反抗期の時期である中学生に親が勉強をさせたいと思った時や、

どのように関わればいいのか迷った時のお役に立てるようにまとめました。

あれから何年かが経過し、今だからこそ気付いたこともありますので…。

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中学生の親が勉強を見るというのはアリですか?

中学生の親は子供の勉強を見た方がいいのか、もう任せた方がいいのか、そんな声をよく聞きます。

 

小学生だから親が見るべきとか、中学生だからもうやめた方がいいという考えはないと思うので、中学生の勉強を親が見るのはアリだと思います。

一番の理由は、お子さんによって成長の仕方や、反抗期と言われる思春期に見せる姿も違いがあるからです。

 

我が家の場合は男の子が2人でしたが、性格は大きく異なり、親に対する態度もだいぶ違いました。

兄は親の言うことに従順なタイプで、弟は反抗心が強くしょっちゅう反抗していました。

ところが要領が悪いのか、親に怒られるのは圧倒的に兄の方、弟は兄と親のやりとりをよく見ていて、怒られるようなことをしないか、陰でやっていました(^^;)

 

従順な兄に親がやって効果のあった勉強のさせ方

「勉強しなさい」と言うことはなかったですが、長男の勉強のことは変なところでつまずかないようにと小学生の頃から心を配ってよく見ていました。

塾には行っていませんでしたが、子供が勉強するときに近くにいれば、わからないことにぶつかった子供は聞いてきますので、その時に教えていました。

そのため、小学校の学習内容は比較的定着していたようで、中学校に入ってからも比較的順調でした。

 

振り返ってみると、子供部屋に勉強机を入れて、そこに子供を押し込めなかったので、よくリビングで勉強をしていましたが、それが良かったようです。

親の目の届かない勉強部屋に子供を入れるより、親の目の届くところにいた方が、頑張っている時に褒めることもできるし、わからないことを子供も聞きやすくなりますから。

 

友達が加わったことで激変した兄の勉強

長男が中学校に進んでしばらくした頃に、知り合いの人から、「うちの子の勉強を一緒に見てもらえないか」という話がありました。

幸い2人は友人でしたし、特別断る理由もなかったので、同級生の男の子が平日は毎夜、我が家に来ることになりました。

 

学校から帰ると、その子も一緒にみんなで夕飯を食べて、それから勉強の開始です。

クラスが違っていたので、まず宿題をさせ、その後2人と私による学習のスタートです。

勉強は基本的には数学と英語に絞りましたが、その子の学習は少し遅れ気味でした。

ただ、その子だけに教えると劣等感を植え付けるような気がしたので、新しいことを学習するたびに長男と友人の2人に学習内容を確認し、定着を図るようなドリルをさせました。

やがて、2人が競うように勉強に取り組むようになり、成績が伸びていくと、しだいに私の出る幕はなくなりました。

 

子供が親離れしたい時に、親が心がけると良いこと

その頃は気付きませんでしたが、今、考えると、我が家はその友人のおかげで救われたと思います。

なぜなら、いくら従順でも我が子の1人だけが毎日のように親から勉強させられていたら、子供はいったいどうなっていたでしょう。

きっと、何でもかんでも親が面倒をみないとダメな子になるか、逆に親を毛嫌いして反抗心や反発心がとても強い子になって親子関係が破綻していたかもしれません。

 

多くの子供は小学校高学年から中学生、そして高校生にかけて反抗期を迎えます。

思春期とも言われるこの時期は、親から離れて、自立した大人に脱皮する時期です。

 

ですから、幼い頃にお母さんが
「○○ちゃん」と声を掛ければ、「はーい」と返事をしていた子が、同じように声を掛けても「何?」と冷たく言葉を返したりします。

それどころか、ひどい時は「うっせーな」という乱暴な声が返ってきます。

実はこの時こそ、子供が自立した大人になることを目指している時で、タイミング良く親が一歩引いてあげるといいんです。

 

ところが、私自身も含めて多くの親御さんは、子供と対決してしまいます。

「親に向かってその口の利き方はなんだ!」とか
「うっせーな、って誰に向かって言ってんの!」…と。

話を戻しますと、子供の勉強を中学生でも見ればいいのか、ということについては、

子供が望んでいるうちは勉強を見ているのがいいけど、望まなくなったらサッと手を引きましょうと考えるのが良いのではないかと体験を通じて強く感じています。

 

中学生の親が勉強を教える賢い方法とは

とても優秀な女子生徒に出会ったことがあります。

子供に勉強しなさいと言わないで勉強させた親

ある時、その女子生徒に「お父さんやお母さんはあなたに勉強しなさいって言うの」と聞いたら、「勉強しなさいと言われたことはない」と言っていました。
※優秀な子に聞くとほとんどの子が同じように答えます

さらに話を聞くと、「お父さんは忙しくて、夜、家に帰ってきても調べ物をしたり書類を作ったり大変みたい。いつも家のことはお母さんに任せっきり。だからお母さんも大変で、私に何か言うような余裕はないのかも?」と笑顔で話してくれたのを覚えています。

 

結局その子は学年トップの成績を維持して卒業していきましたが、今思えば、彼女の両親は意識していたか無意識かは別にして、とても賢い勉強のさせ方をしていたのだと思います。

夕飯が終わると早速調べ物をするお父さんを毎日のように見ていた彼女にとって、夕飯が終わると机に向かって勉強することが決して苦痛ではなく自然のことだったのでしょう。

親は子供のお手本ですから(^^)/

 

中学生の自分の子への勉強のさせ方をパクった私

最初にお話しした同級生の男の子、結局1年近く我が家で勉強して、それなりに成績が伸びたところでやめました。

我が子にとってのメリットも大きかったのですが、家族以外の子が毎夜一緒に夕食を食べることに家族が少々疲れてしまったので一区切りを付けたんです。

 

でも、習慣というのは強いですね。
その中学生の友人が我が家に来なくなっても、兄は夕飯を食べ終えると、いつも机に向かっていました。

もちろん、勉強が終わればゲームをしたりテレビを見たりしていましたが、順番が狂う日はあまり無かったです。

もちろん、勉強こそ教えませんでしたが私も机に向かって資料を作ったり本を読んだりしていました。

そう、まるであの優秀な女子生徒のお宅の丸パクリですね(^^)/

 

夕飯のあと、どこに座るかが分かれ道

夕飯後にソファにゴロッとしてテレビを見始めれば、テレビを観ながら寝てしまう私。

夕飯後にベッドにゴロンとすれば、ものの数分で熟睡して朝を迎える私。

夕飯後に、すぐに机に向かうと平気で2~3時間は何かを続けられる私。

すべて、同じ私ですが、夕食後に最初に座る場所がポイントでしたね。

実はこれを書いている今の時間は21:20、今日はどうしてもこのブログを書きたかったので、ちょっと疲れていたのですが、夕食が済んですぐにパソコンに向かいました(^^)/


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中学生の親ができること、できないこと

中学生の親ができること

・子供を見守ること
・親の姿を見せること
・環境を整えてあげること

中学生の親でもできないこと

・子供を変えること
・子供を親の思い通りにすること
・子供の面倒を一生見てあげること

ダメな親が子供を救う?

上の項目の中に、親の姿を見せることと書きましたが、別に、素晴らしい姿を見せる必要はないと私は思います。

・時には酔っ払って腹を出して寝転がって、イビキのうるさい親父(私)
・職場の愚痴を子供に聞かせる母親(私の妻)
・時々人の悪口を言ったり、文句を言っているオヤジ
・忙しいからと、よく手抜きをして買ってきた惣菜で済ます母

こんな家でしたから、子供も文句も言うし愚痴もこぼすしゲームに熱中するときもありました。

 

振り返ってみると、これがとても良かったようです。

もし、これが完璧な子育てをしている家庭だったり、聖人君子のように非の打ち所のない立派な親がいる家庭だったら、子供が壁にぶつかったり、うまく行かない時にも、家の中で弱音を吐くことができません。

 

子供が自分自身の手で自分の人生を幕引きしてしまう悲しいニュースを時折テレビで目にしますが、そういった悲しい出来事は子供が弱音を吐けないような家庭で起こるのかもしれないですね。

ですから、たとえ自分の思い通りにうまく行かなくても、時には弱音を吐いたり、文句を言っても、気持ちの上では、ポジティブで前に向かって進んで行く、そんな親でありたいと今でも心がけています。

 

中学生の親が勉強を見たり教える賢い方法のまとめ

最近、次の言葉を知りました。

① 乳児はしっかり肌を離すな
② 幼児は肌を離せ、手を離すな
③ 少年は手を離せ、目を離すな
④ 青年は目を離せ、心を離すな

中学生は③から④のあたりでしょうか。

その③や④は、直接勉強を見てあげたり、教えてあげることを、そろそろ親自身で卒業する時期でもあるかもしれません。

 

他に出来ることは何があるでしょうか?

・学校で嫌な事があっても、夫婦仲良く温かく迎えることの出来る家庭をつくること
→その頃、カミさんとよく言い争いをしていた我が家は失格です。

心を込めた料理を作り、家族みんなで食卓を囲むこと
→共働きだったので、カミさんと私で交互に作っていました

・子供をよく見ていて、頑張っているところをその場で褒めること
→私はこれが案外苦手でした

きっと他にもあると思いますが、また気付いたら追加しておきます。

皆様のお考えをコメントでお聞かせ頂ければうれしいです。

それではまた(^^)/

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