ある程度の人数が集まる送別会の幹事を任されると大変!
さらにそれが初めてのことであればわからないことや不安なことも多いでしょう。
段取りや進行しだいできっと感動あふれる素敵な送別会になります。
そこで初めての方向けに挨拶の順番や幹事の進行と段取りの基本をまとめました。
送別会の挨拶の順番は?
地方やその会社あるいは団体などによって多少の違いはあるでしょうが、次の順番で行うことが基本となります。
送別会進行の基本
開式の言葉 | 幹事または進行役が行う |
開会のあいさつ | その場で一番役職の高い人にお願いする |
乾杯 | 三番目に役職の高い人にお願いする。小規模の場合は開会の挨拶と一緒にお願いする |
紹介 | 寸志をいただいていればここで皆さんに紹介する |
歓談 | 食事や歓談を皆さんに促す |
スピーチ | 贈る言葉、はなむけの言葉を主賓に縁の深い人にお願いする |
贈呈 | 餞別や記念品は役職の高い人から、花束は主賓に縁の深い人から渡してもらう |
主賓あいさつ | 退職者、転出者からあいさつをしてもらう |
閉会の挨拶・手締め | 閉会の挨拶は二番目に役職の高い人にお願いし、その後、手締めの音頭、万歳三唱などを行う |
閉式宣言・お開き | 閉式宣言をしてお開きとする。進行が告げる場合もある |
案内 | 二次会の案内や誘導、帰りのタクシー等の案内をする |
こんな時はどうする?
あいさつや乾杯をお願いする役職の高い人が退職や転出をする
この場合はその人を除いて考えます。
例えば一番役職の高い方が退職するのであれば、開会のあいさつが二番目の人、閉会のあいさつが三番目の人となります。
同じ役職の人が複数いる
たとえば課長が二人いる場合などです。一般的には年齢の高い方にお願いします。ただ、会社の課の格付けが明らかな場合はその順番になります。組織図でどちらが上か、社長以下が並ぶときにどんな順番で並ぶかなどがヒントになるかと思います。
欠席者がいる
一般の人の場合は欠席でもそのことに触れなくて大丈夫です。でも、主賓の席に座るべき人がやむを得ない事情で欠席している場合は、主賓のあいさつがすべて終わった段階で簡単に触れます。
例/最後の主賓の挨拶が終わったら「〇〇様、ありがとうございました。なお、本日〇〇さんがよんどころない事情で欠席をしています。以上、ご勇退及びご栄転される皆様からご挨拶をいただきました。もう一度盛大な拍手をお願いします。」
送別会幹事の進行の基本
幹事として送別会を仕切っているといろいろなことがあります。そんな時にはあわてずに、ゆったりとした気持ちで対処すると場が和やかになります。
大切なこと
ありがとうの多用
挨拶やスピーチが終わったら「ありがとうございました」と必ずお礼の言葉を言います。「ありがとう」という言葉が場を和ませてくれます。
メリハリをつける
開会のあいさつの時は全員が席に着いているので問題はないでしょうが、閉会のあいさつの頃には、お酒も入ってくるので、多くの人が席を立って、声高に歓談していると思います。
そんな時もプログラムにある項目の餞別の贈呈や締めのあいさつなどの時は皆さんに一旦席に戻ってもらうように促します。
「みなさ~ん、それではこれから記念品贈呈を行いますので、一旦お席にお戻りください」
そして多くの人が自席に戻り始めたら
「ありがとうございます。ご協力ありがとうございます」とお礼を言うことで、まだ動かない人にプレッシャーを与えます。
戻っていない人が2~3人というところで動きが止まってしまったら、3つの方法があります。
- そこで良しとして次のプログラムに移る
- 「あと3名の方になりました。ご協力をお願いします」と人数を言って自席に戻るように促すと効果的です。
- 「〇〇さ~ん、一旦お戻りくださ~い!」と軽く明るく促す。
※会の人数、雰囲気等を考慮して良い方法をとってください
送別会幹事の段取り
何ごとも段取りが割
送別会も段取りが完璧にできればもう成功したようなものです(^^)/
基本的に必要な段取りは次の通りです。
退職者、転出者の確認
すべてはここから始まります。参加者に伝える必要はありませんが、退職や転出の理由をさりげなくリサーチしておくと送別会を進める上で役立つことがあります。
同じ退職でも定年退職、結婚退職、出産を機に退職、職場になじめずに退職、病気が理由で退職などさまざまですから。
送別会の日時決定
通常は退職あるいは転出する人が最後の出勤する日の夕方から夜に実施します。時間は退勤時間と会場までの必要な時間を元に設定していください。
送別会の会場決定
次の予算との関係が重要になりますし、今までの慣例に沿うのか、自由に決めていいのか事前に確認をとりましょう。
それらを含めて、会社や職場からあまり遠くないところで、人数に応じた会場を手配しましょう。
人数が多く、厳粛なイメージでされるのであれば、コースメニューを選べるような会場になります。
人数が少なく、フレンドリーな感じで行うのであれば、素敵なお店を探す方法もありますし、食べ放題飲み放題のお店で、ワイワイ楽しく過ごしながらすることもできます。
予算を決める
積み立てがあれば、その使い方の慣例によります。皆さんからその都度集めるのであれば、退職者や転出者からは会費は集めません。
幹事の立場としては、次の順番で会費コントロールが難しくなっていきます。
簡単 | 最初から会費を決めて事前に集める | 食べ放題・飲み放題、コース料理・飲み放題 |
やや難 | 概算で少し多めに集めて後で精算 | コース料理・飲み放題なし |
難 | 概算で多めに集めて後で精算 | コース料理なし・飲み放題なし ※その場で自由にオーダー |
送別会のプログラムを決める
上記の送別会進行の基本を元にプログラムを作成します。
※人数が少なくなればなるほど簡素化すると良いです
挨拶、スピーチの依頼
事前に必ずお願いしてください。当日その場でのお願いはとても失礼ですし、挨拶の内容もその場しのぎのものになって場が盛り上がりにくくなります。
特にスピーチは一番盛り上がる場面でもあります。今までの経験でとても印象に残るものがありましたので、紹介します。
それは主賓に縁の深い人をスピーチする人として事前にお願いするのですが、その時に贈る言葉を手紙に書いてもらいました。そして当日は感情を込めながら、その手紙を読み、最後に花束に添えて贈呈して固い握手。それはそれは感動的でした。
もちろん、通り一遍の内容の手紙では感動しません。2人しか知らないようなちょっとしたエピソードを交えて書いてもらうなど工夫をすると盛り上がります。
記念品、花束の依頼
記念品と花束の手配をしておきます。
記念品は予算は慣例によります。少人数で慣例がなければ1人500円~1,000円くらいを出し合ったらいかがでしょう。
サプライズもおもしろいですが、金額をそれとなく伝えて本人の希望を2~3聞いて、その中から選んで用意をすると間違いないです。
少額なら、素敵なハンカチなどが喜ばれます。
記念品、花束を贈呈する人を決める
主賓と縁の深い人にあらかじめお願いしておきます。前述のように、記念品は餞別と一緒に上司の方から、花束はスピーチと一緒にスピーチした後に渡すのも良いと思います。
余興の検討と依頼
人数が多くて、毎年恒例になっているのであれば、その例にならって得意な人にあらかじめお願いしておきます。
例年していないのであれば、無理にする必要はありません。もし場を盛りあげたければ、そういった盛り上げの得意な方にお願いしましょう。
送別会の挨拶の順番 幹事の進行と段取りのまとめ
最後になりましたが、とても大切なポイントが3つあります。
事前に依頼をしておく
挨拶にせよ、プレゼントにせよ、すべて事前にお願いしておきましょう。当日依頼は危なっかしいので通常はしません。もちろん仲良しさんグループなら当日依頼でも問題ないですね。
時間をはっきり伝える
長いあいさつほど興ざめしたり、場がしらけたりするものはありません。
主賓が3人として、あいさつを3分、他もすべて3分としても次の様になってしまいます。
乾杯(あいさつを含めると) 3分
スピーチ 3分×3人=9分
主賓あいさつ 3分×3人=9分
閉会の挨拶・手締め 3分
合計 27分
とても長いですよね。
基本。あいさつ類は1~2分でお願いしましょう。
「大変申し訳ありませんがあいさつはお一人1分程度、長くても2分以内に納めてくださいますようお願いします」
そうお願いしておくと、当日はおそらくみなさん3分前後になると思います。
気持ちが乗ってくるとそんなものです。
それを最初から3分と言うと、5分以上の人がたくさん出てきてスピーチがとても長くなる恐れがあります。
わからないことがあったら重鎮に相談する
上記のものはあくまでも基本形です。
その会社や団体、あるいはグループによっては慣例があるかもしれません。
俗に重鎮と言われるような、その職場の中の知恵袋的な存在のかたに是非相談してください。
相談していると、仮に何か不都合があっても、その方がカバーしてくださる場合もあるでしょう。何よりも重鎮に事前に相談しておけば何かと心強いですよ。
一番の重鎮が退職されるのであれば、二番手にお願いします。
幹事さん、頑張ってくださいね(^^)/