ふだんはあまり手紙を書かない方でも、年賀状だけは親戚や友人など、けっこうたくさん書く方もいらっしゃると思います。
一方、11月末くらいから喪中はがき、いわゆる年賀欠礼のはがきがポツポツと届き始めます。
きちんと整理しておいて、年賀状を出すときにチェックするものの、うっかり間違って年賀状を出してしまうことがないとは言えません。
私自身もありましたので(^^;)
また、早めに年賀状を出した年に限って、その後、喪中はがきを何枚もいただいたこともあります。
思わず「どうしよう?」と悩むところですが、そんな時の対応をまとめてみました。
年賀状を喪中の方に誤って送ってしまった時のベストな対応
取り戻しの手続きをする
できるだけ早く集配局に連絡する
年賀状を投函した後に
「そういえば〇〇さんからは喪中はがきが来ていたんだ」
そう思い出して慌てることがありました。
早い時期に来た喪中はがきでしたので、他のところに保管しておいて忘れていたんです。
「どうしよう」と思って知人に相談すると次のように言われました。
喪中はがきは
「身内に不幸があったので、悲しみの中にいて、おめでとうという気持ちになれない。
それで年賀の挨拶を失礼します」というもの。
だから、あなたが出すのはダメと言うことではないよ。
でも、普通は出さないけどね!
その通りだと思い、
出した郵便物を取り戻すことができないか郵便局に尋ねてみました。
結果的には対応してもらい、誤って出した年賀はがきを取り戻すことができました。
ただし、出す時は52円の年賀状ですが、取り戻しの場合は500円前後の手数料が発生します。
もっとも相手に対しての失礼を取り戻せるなら安いものですけど。
この時は、すぐ手続きができましたので、集配局にまだ年賀状があって無料でできました。
手続きは次のようにすると良いでしょう。
- 投函したポストを確認してそこに記載してある集配局に電話
- 郵便物の取り戻し手続きの具体的な方法を聞く(ポストの番号、郵便物の差出人、宛先などメモしておくと良い)
- 窓口に行って取り戻しの請求書用紙をもらい、記入して提出(身分証明書必要)
※すでに集配局を出てしまった場合の手続きについても同様ですが、まずは集配局に相談してみましょう。
取り戻しができない場合
年末は膨大な郵便物が集配されるため、手続きが遅れた場合など、場合によっては取り戻しができないこともあるかもしれません。
その際は、次のような内容をベースに、ていねいにお詫びの手紙を書きましょう。
「先日は、○○様ご逝去のことをお知らせいただきありがとうございました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
ところが私の不手際により、誤って年始のご挨拶を差し上げ、たいへん失礼いたしました。深くお詫び申し上げます」
年賀状が喪中はがきと行き違いになってしまった時は?
そのままで大丈夫
年賀状の投函期間は12月15日からですので、それ以降に喪中はがきが届くと行き違いになることがあります。
その場合は何もしなくてOKです。
喪中はがきは
「近親者に不幸があった場合、悲しみの中なので、おめでとうという気持ちではありません。
それで年賀の挨拶を失礼します」という連絡の挨拶状です。
その方は年賀状を出しませんが、あなたが新年の挨拶をすることをやめてほしいというものではありません。
ですから、その方に年賀状を送ってはダメという決まりはありません。
中には喪中のはがきに
「年賀状は今まで通りお送りください」
といったメッセージを入れる方も最近は増えてきているようです。
そうは言っても、
相手が悲しみの中にいる状態のところへ、
新年をお祝いする年賀状を常識的な人は送りません。
ただ、12月15日以降に届く喪中はがきの場合、差出人が「もしかしたら行き違いになるかも」と思っていることが多いですので、既に出してある年賀状をわざわざ取り戻し請求をしたり、お詫びの手紙を出すようなことまでしなくても大丈夫です。
古いマナー書には、
すぐに「〇〇様のご逝去のことを存じ上げなかったとはいえ、年始のご挨拶を差し上げて大変失礼しました」
といったお詫びの手紙を書くように勧めています。
でも、どうでしょう。
もしあなたが逆の立場な場合、喪中はがきを出したのが12月の半ばを越えていたような場面で、そのようなお詫びの手紙がきたら、かえって恐縮してしまいませんか?
もし、どうしても気になるようでしたら、年が明けてから寒中見舞いを出してはいかがでしょう。
寒中見舞いは一年の中で一番寒い時期に相手を気遣って送るものです。
それらの内容を主にしながら、お詫びの言葉を添えればいいでしょう。
年賀状を喪中であることを知らなかったので送ったけど大丈夫?
相手が喪中であることを知らないこともあります。
この場合は年賀状を送っていてもまったく問題ありません。
ましてや取り戻し請求や、お詫びの手紙などは不要です。
なぜならば、喪に服しているかどうかは相手の方にしかわかりません。
父母が亡くなった場合は1年、兄弟姉妹の場合は6ヶ月を喪中の期間とする、そんな決まりはありません。
一般的な場合の期間が言われているだけです。
ですから、兄弟姉妹を1年前に亡くした方でも、ご本人が深い悲しみの中にあって年賀欠礼を送る場合もあるでしょう。
逆に父母を亡くした場合でも、すばらしい人生を送って天寿を全うしたような場合、それが直近の夏の出来事でも年賀欠礼を送らないこともあり得ます。
ですから、年賀欠礼のお知らせが来なければ、年賀状を普通に送ってかまいません。
こちらの勝手な判断で、年賀状ではなく、寒中見舞いでそのことに触れた場合、相手の方に「あなたはまだ喪中でしょ!」と無理強いしいているようにさえ感じます。
ですから喪中であることを知らないときに年賀状を送ってもまったく問題はありません。
まとめ
こうしたことに関しては、どうしても儀礼的になりやすい面があります。
でも、最終的にはお互いの気持ちがどうあるかが大切です。
みんながしているから、そういう習慣だからということにだけとらわれずに
「相手の方の気持ちはどうなんだろう」
と思い巡らせて対応を考えるのが一番大切です。
迷ったときには多くの人がしている一般的な方法をとりましょう。