喪中ハガキの時期が過ぎた場合のベストな対応とマナー 寒中見舞いは?

近親者の不幸は時期にかかわらず悲しいものですが、それが年末に重なるとなかなか気苦労も多いもの。

時期が年末近くで遅くなった場合、喪中ハガキを出すべきか、出さないでおくべきか、そういうことにも気を遣います。

また、すでに年賀状を出してしまったんだけどどうすればいいの?

 

サイトを調べてもいろんな見解があって、かえって迷ってしまう場合もあります。

「そもそも喪中とは…」「〇〇の宗教では…」と見解が分かれるものもありますが、
ここでは、無難で確実な方法をご案内します。

 

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喪中ハガキを出す時期を過ぎている場合のベストな対応は?

喪中はがきを出すべきか迷っている

 

12月初旬までに着くなら通常の喪中ハガキ

年賀状の発売は通常11月1日からです。
そして投函が12月15日からになりますので、多くのご家庭では12月に入ると年賀状の準備を始めます。

そこで、12月の初旬までに着くのであれば、喪中ハガキを普通に出すのがいいと思います。

 

12月中旬から下旬に着くなら一言添える

通常の喪中ハガキに次のような文言を末尾に添えます。

「この時期ですから、すでに年賀状を投函された方もいらっしゃると思います。
その際は、喜んで受け取りますので、お気遣いのないようにお願いします。」

なぜなら、年賀状をすでに投函した方や、作成して投函する直前の方が、普通の文面だけの喪中ハガキを受け取ると
「出さなければ良かった」
「気を悪くしないかなぁ」
「せっかく準備したのに…」
と心を痛める場合があるからです。

喪中のはがきは、
「喪中なので私は新年のご挨拶をしませんよ」
というお知らせです。

あなたさえ良ければ、先方が年賀状を出すこと自体はまったく問題ありませんから(^^)/

 

年末ギリギリになったら喪中はがきを出さない

年末の郵便物はとても混雑しますので、年末ギリギリになると、場合によっては新年早々に喪中はがきが届くかもしれません。

さすがに新年のおめでたい時に喪中はがきが届いては、「何を今更!」そう思われてもしかたありません。

そこで、年賀状の投函時期の12月25日以降になったら、喪中はがきを出すのはやめるのが良いでしょう。

日を改め、寒中見舞いを出し、欠礼のお知らせを出さなかったお詫びを末尾に短く添えるようにします。

例文をあげておきます。
検索すればたくさん見ることができますので、ご自分の状況にあった例文をお手本にしましょう。

<寒中見舞い例文>
寒中お見舞い申し上げます。

皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
年頭にはていねいな年賀状をお送り頂きましてありがとうございました。

本年も変わらぬお付き合いの程、よろしくお願いします。
まだまだ寒さも厳しいようですが、お風邪など召されませぬようご自愛ください。

実は年末に祖父が亡くなったため、年賀のご挨拶を控えさせていただきました。
本来であれば、こちらから欠礼のお知らせを差し上げるべきところ行き届かずに大変失礼しました。

 

年賀状をすでに投函している

 

投函した年賀状はそのまま、喪中ハガキは出さない

すでに年賀状を投函していれば、そのままにしましょう。

喪中ハガキは、「喪中なので新年の挨拶は失礼します」という意味なので、すでに、年賀ハガキで新年の挨拶を出してあれば、さらに重ねて年賀欠礼のお知らせを送る意味がありません。

ですから、そのままにしておきましょう。
その後の対応は次の通りです。

 

寒中見舞いは出さない

寒中見舞いは一年の中で一番寒い時期に
「体調など崩していませんか、どうぞご自愛ください」
という意味であって、身内の不幸を知らせるものではありませんので出しません。

ただ、例年親しい方に寒中見舞いを出しているのであれば、いつも通り出せばいいでしょう。

身内の不幸について書くかどうかの決まりはありません。
あくまでも相手の方を案じる手紙ですから、知らせる必要のある方のみ、末尾に一言添えればいいです。

 

それぞれの意味

 

喪中ハガキ

喪中の時期や、喪中となる近親者の範囲に明確な決まりはありません。

あくまでも、自分が悲しみの中にあるので、「おめでとう」と言う気持ちになれないので、新年の挨拶は失礼します、というものです。

一般的には1年以内に近親者に不幸があった場合に使うことが多いようです。
また、おおよそ次の範囲を考えることが多いです。

近親者の範囲 喪中はがきを出す目安

両親、配偶者、子、兄弟姉妹、配偶者の両親 出す人が多い
祖父母、配偶者の祖父母、兄弟姉妹の配偶者、配偶者の兄弟姉妹 出す人と出さない人がいる
おじ、おば、いとこ 出さない人が多い

※あくまでも一般的に多いということで、これに合わせるよりあなたのお気持ちが大切です

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年賀状

新年を迎え、遠方などの理由から直接会って挨拶ができない方に、新年を祝い、旧年中お世話になったことへの感謝と、これからも変わらぬ厚情をお願いするものです。

親しい方へは近況を添えることもあります。
はがきは本来封書の略式とされていましたが、年賀状に関しては目上の方に対しても普通に使われています。

 

寒中見舞い

寒の入りに
「寒い時期に体調など崩していませんか、どうぞご自愛ください」と
相手を気遣って出す挨拶状です。

寒の入りは小寒から立春までを指しますが、寒中見舞いを出す期間については、松の内が明ける1月8日から、節分の2月4日頃に届くようにするのが一般的です。

たまたま時期が年賀状の直後になるので、喪中の方や、喪中はがきをもらった方が年賀状の代わりに寒中見舞いを出すことが多く見られます。

ただあくまでも相手を気遣うのが主ですので、仮に親しい間柄の方に自分の近況を書く場合であっても最後に少し触れる程度にするのが一般的です。

 

喪中はがきを出すときのマナー

年賀欠礼はがきは、どのはがきで出せば良い?

郵便はがきには次の3種類があります。

ヤマユリ 通常はがき
山桜 インクジェットはがき
胡蝶蘭 通常はがき インクジェットはがき

※胡蝶蘭は通常はがきとインクジェットでデザインの色が異なります

喪中はがきに胡蝶蘭のはがきがよく使われますが、用途限定ではありません。

ヤマユリでも山桜でもまったく問題はありません。

※喪中の方に寒中見舞いを出す時は、相手の心情に配慮して胡蝶蘭を使うのが一般的です。

 

宛名は薄墨で書く?

香典には薄墨が一般的です。

薄墨には諸説ありますが、もともとは墨を擦って書いていた頃のことに由来します。

  • 急な出来事のため、墨を擦る時間も惜しんで駆けつけました
  • 悲しくて流れた涙のせいで墨が薄くなってしまいました
  • 悲しみのため気力も無く、墨を擦る力がありませんでした

ただ、これらは相手を気遣ってそうしているわけで、身内の自分が出すときに薄墨でなければいけないということはないようです。

印刷屋さんに頼むと「薄墨にしますか?」と聞かれることもあると思います。
パソコンで作って自分で印刷する場合、「薄墨設定」のあるソフトもあります。

ただ、喪中はがきを出す場合に薄墨で書く意味はあまりありませんので、普通の黒文字で問題はないでしょう。

 

喪中ハガキを出したけど寒中見舞いはどうすればいい?

喪中はがきを出した人へは?

上記の通り、喪中はがきは
「新年の挨拶をしません」と自分の都合を伝える挨拶状ですし、寒中見舞いは「寒い時期なのでご自愛ください」と、相手を気遣う挨拶状ですので、まったく意味が違います。

私なら寒中見舞いを出します。

喪中はがきで自分の都合を伝えたわけですので、日を改めて相手の方を案ずる挨拶状を出すのはとても自然です。

ただ、出さなければいけないという決まりはありません。

 

寒中見舞いが届いたら

寒中見舞いが届いた方にはきちんと寒中見舞いでお返事を書きましょう。

節分を過ぎてからの場合は余寒見舞いとなります。

 

年賀状が届いた場合はどうすればいい?

 

喪中はがきを出している

そのままで可ですが、上記と同様に寒中見舞いを出せば、よりていねいになります。
そして、私ならそうします。

また、すぐにお会いする方なら、
「年賀状をありがとうございました」と
会った時に伝える程度でも大丈夫だと思います。

くれぐれも「年賀欠礼のはがきを出したのに、年賀状を送ってしまった」
という相手の気持ちをとがめるようにならないよう配慮しましょう。

 

喪中はがきを出していない

大晦日近くになって喪中はがきを出せない場合もあります。

そんな時は寒中のできるだけ早い時期、1月10日頃に寒中見舞いを出すのが良いと思います。

寒中見舞いはあくまでも相手の方を気遣う挨拶状ですから、
「年末に不幸があり…、でも急なことで喪中はがきを出せず…」などと
言い訳がましく書かないことです。

末尾に出さなかったお詫びを短く添えれば十分です。

なお死亡通知ではありませんので、「祖父」といった表記にして故人の名前などは書かないのが一般的だと思います。

「近親者」という書き方をする方もあると思いますが、
「誰なんだろう?」と余計な憶測を生みそうですので注意が必要です。

 

まとめ

 

近親者に不幸があって悲しみの中にいらっしゃることと思います。

それが年末に重なるのは、たびたびあることではありませんので、年賀状や年賀欠礼、そして寒中見舞いなどをどうすればいいのか、迷うことがあります。

それぞれの挨拶状の本来の意味を書きましたが、それをおさえた上で、相手の方の心情に配慮しながら進めれば大きく外れることはありません。

そして、メールで来たものにはメールで返せばいいし、はがきで来たらはがきでお返しする。

温かい気持ちをもって対応をしていきましょう。

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