会社の送別会での幹事の進め方と挨拶はどうすればいい?

ある日「〇〇さん、会社の送別会の幹事をやってくれないか」と言われたら…。

慣れている方なら二つ返事で引き受けられるかもしれませんが、そうでなければ思わず「エッ?」と聞き返してしまいそうです。
まして今まで送別会の幹事なんてしたことがない場合は、とても緊張してしまいます。

でも、原則を大切にして、ポイントを外さなければ大丈夫です。

スポンサードリンク

ここではそんなあなたのお役に立てるように次の内容をまとめてあります。

会社の送別会で幹事の役割は何?

まず最初に幹事の役割と、大切にすべき原則についてです。

送別会ですから送り出す人たちが楽しく、気持ちよく参加をしてくれることが一番です。

そして、送り出す人たちも同様な気持ちになり、参加者全員が温かい気持ちになることが最も大切なことになります。
極端な言い方をすれば、それさえできれば、進め方や順番なんてどうでもいいのかもしれません。

ちょっと調べれば、送別会の手順や挨拶の順番などを見つけることは簡単です。
でも、一番避けたいのは、それにこだわって進めた結果、嫌な思いをする人が出たり、誰かが、その場にいたたまれなくなるような送別会です。

また、進め方や順番はどうでもいいと書きましたが、会社の上役の人や長年勤めてきた人にとっては、それらを気にする人もいるかもしれません。
それでは順に幹事の役割について整理していきます。

幹事の役割

幹事の役割は大きく2つあります。

1つ目は、当日までのスケジュールを立てて、抜けている点がないように進めていくこと。
2つ目は、当日を取り仕切ることです。

幹事が最初に行うこと

まず最初に行うことは、あなたに「幹事をしてほしい」と言ってきた方に逆質問をすることです。

すでに決まっていることや今までどうしてきたかなど、たくさんのことがわかれば、それだけ進めやすくなります。

主要なものは次の通りです。

期日「送別会の日は決まっていますか?」
※通常はその方の最後の勤務日のことが多いです。・送る人と事由「どなたの送別会ですか?」
「差し支えなければ、送り出すことになった理由を教えて頂けませんか」
※寿退職と家族の介護のための退職では送別会の進め方にも違う点が出てきますから・参加者「送別会はどの範囲までの社員に声をかけますか?」
※会社全体でするのか、部署でやるのかで参加人数も変わってきます。

会場「会場は決まっていますか?」
※いつも使っている会場があったり、取引先の関係で利用して欲しい会場があったりします。

予算「どれくらいの予算ですればいいですか?」
※あわせて会費は全額集金するのか、厚生費から出すのかといったことも聞きます。

担当者「幹事は私の他にどなたにお願いすればいいですか?」
※一人ではなかなか大変です。ぜひ一緒にできる幹事がいないか相談してください。

その他「そのほか何か気をつけるべきことはありませんか?」
※地域の慣習もあるでしょうし、会社のしきたりもあるかもしれませんので、ここは大きなポイントです。

当日までのスケジュール

前項で聞き取った内容で抜けているところや決まっていないところを前任者や資料から調べます。
聞いたり調べて全てわかればもう計画ができたようなものです。

あとは次の順に進めていきましょう。
1.会場予約
2.案内状作成、案内状渡し
3.記念品やお花の手配
4.参加者集約、会場への連絡

※これについては次のページで詳しく書いてありますので、そちらもぜひご覧ください。
送別会幹事の段取りはどうする?準備の進め方と司会進行のお勧めプラン

次の項目からは当日の内容を中心に進めます。

会社の送別会の幹事の進め方は?

準備万端整って、いよいよ当日を迎えます。

ここでも大切なことは計画に沿って進めながらも、場面に応じて臨機応変に対応することです。

例えば時間どおり進めることや、順番にこだわるあまり転退職者や出席者が不快な思いをしては本末転倒です。

計画がしっかりしていればこそ、いざというときはそれにこだわらずに大胆な変更もできるというものです。

それでは具体的にみていきましょう。

開始前にすること

まず一番大切なことは「ゆとりをもって進めること」です。

そのため幹事団は少なくても開始1時間前には会場入りをするようにします。
そして真っ先に会場の担当者と打合せをして、出席者の最終人数などの確認を行います。
特に転退職者の席の位置や数が間違っていないかはとても重要です。

受付開始

開始30分前をめどに受付を開始し、受付が終わった人から会場に入ってもらいます。
あまり早くから受付をすると会場内の雰囲気がだらけてしまうことがありますので、早く来た方にはロビー等で待機してもらうといいでしょう。

開始10分前くらいになったら、出席状況を確認します。
特に主賓や上役の人の受付が済んでいない場合は、必要によって連絡をとっておきましょう。

開始5分前には参加者の皆さんから席についてもらいます。
会場によっては転退職の人の控え室が用意される場合があります。その場合は全員が席についてから拍手の中、入場してもらうと盛り上がります。

送別会の進め方

おおむね次のように進めます。

・開式の言葉
・開会の挨拶
・乾杯
・紹介
・歓談
・はなむけの言葉
・記念品・花束贈呈
・主賓挨拶
・閉会の挨拶
・閉式の言葉
・ご案内

では、あなたが幹事であり、司会者の場合を想定してポイントをあげておきます。

開式の言葉

司会者または幹事が行います。
例「ただいまから〇〇さんの送別会を行います」
※ここで長々と話をする例がありますが、その後挨拶をする方と内容がダブルことが多いので、シンプルにするのがポイントです。

開会の挨拶

その会場の中で一番役職の高い方にあらかじめお願いをしておきます。
以下、乾杯なども同様ですし、主賓となる送り出される方にも「当日ご挨拶をお願いします」と事前に伝えておきます。

開会の挨拶は通常、送り出す人の紹介も含めてしてもらいます。
一番役職の高い方が退職する場合などは二番目に高い方になりますし、以降の順番もそれに伴って変えていきます。

役職のある人が他にいない場合は勤務年数の長い方や年齢の高い方にお願いします。
例「それではまず初めに〇〇部長からご挨拶をいただきます。」

挨拶が終わってその方が座るのと同時くらいにお礼の言葉を言いましょう。
例「〇〇部長、ありがとうございました」

乾杯

三番目に役職の高い人にお願いします。

※乾杯をする人を司会者が紹介すると、会場の担当者がいればグラスを渡してくれますが、そうでない場合は幹事がサッと渡してあげます。乾杯する人の手にグラスがないのはカッコ悪いですからね。

例「それでは乾杯に移ります。乾杯のご発声を〇〇課長にお願いします」

※乾杯の声がかかると自然と皆さん立たれると思いますが、その場の雰囲気でみんな座ったままの場合は、司会者の方で促してあげましょう。
例「それでは乾杯の準備ができた方からお立ちください」

終わったら、お礼の言葉を言います。
例「〇〇課長ありがとうございました。皆様ご協力ありがとうございました」

主賓や上役から寸志をもらっている場合は、全員が席に着いた頃を見計らって伝えましょう。
「〇〇部長、〇〇課長よりご厚志を頂戴していますのでご紹介いたします」

歓談

ここまでくれば一段落ですね。皆さんにお料理を食べたり、歓談したりくつろいでもらうようにしましょう。

例「今日は旬の〇○を使ったお料理もあります、歓談しながらお召し上がりください」

参加者の皆さんはここで楽しく過ごすことになりますが、幹事にはちょっとした役割があります。
それは会場全体を広く見渡していることです。

・飲み物の足りないところはないか
・料理が運ばれてくるのが遅れているところはないか
・ある主賓の人には人だかりができているのに、ポツンとしている主賓はいないか

必要によって会場の人に連絡したり、自分で動きましょう。

はなむけの言葉

いよいよ送別会のクライマックスです。
まずは全員から席に戻ってもらい、アナウンスします。
例「それではこれからご栄転される〇〇さんに〇〇課長よりはなむけの言葉をお願いします」

ここでのポイントははなむけの言葉を言う人からプレゼントやお花を渡してもらう場合は幹事の方で準備して後ろに控えていること。

もし、プレゼンターが他にいるなら、準備して脇に来ておいてもらいましょう。
そして、お話が終わった後にすぐ渡します。

この時、複数の主賓がいる場合は役職の高い方の順になります。
同じ役職の場合は会社の組織図の立場の順、それがない場合は勤務年数順か年齢順にします。

そして、挨拶とプレゼントが終わったら主賓の挨拶に移ります。
※複数いる場合は全員の挨拶やプレゼントが終わってから。

例「それではこの度、退職される〇〇さんより一言お願いします」

閉会の挨拶

閉会の挨拶に移る前に時間を確認しましょう。
時間のゆとりがあれば、歓談で時間調整をします。

終了時刻の15分前くらいには閉会の挨拶に移りましょう。
例「それでは宴たけなわではありますがお時間になってきましたので、ここで〇〇課長から閉会のご挨拶をお願いします」

挨拶の後、司会者か幹事が閉式の言葉を言って、その後二次会等のご案内をします。
例「以上をもちまして〇〇さんの送別会をお開きにいたします」
「この後は〇〇にて二次会を用意してありますので、お時間の許す方はぜひご参加ください」
「この後、駅までマイクロバスが出ます。発車時刻は〇時〇分ですのでご利用の方は遅れないようにご準備ください」


スポンサードリンク

会社の送別会の幹事の挨拶のやり方

幹事と司会者が別の場合は、幹事の挨拶はほとんどありません。
当日は裏方に徹することになります。

幹事が当日の司会者になる場合は、おおむね前項の通りです。
大切なのは次の通り。

・幹事は長話をしない。長い言葉は参加者から嫌われますので必要な内容をシンプルに伝えましょう。

・幹事は必要なタイミングでこまめに話す。
たとえば主賓が挨拶するときに会場がざわついていたら、「それでは〇〇さんお願いします」と野球で言えば適時打を打って援護しましょう。

・語ってもらうのは主賓やはなむけの言葉を言う人。
幹事はあくまでもそれらを盛り上げる人ですよね。

まとめ

全員の前に立っての挨拶ではありませんが、次のような細やかな配慮をしておくと、場がさらに和み温かい雰囲気に包まれます。

主賓や挨拶等をお願いした人に対してあいさつをしましょう。
例「今日は心に残るお話をしていただいてありがとうございました」
「乾杯のご発声、ありがとうございました。おかげでパーッと盛り上がりました」

会場の人にあいさつします。
例「今日はありがとうございました。お料理とても美味しいです」
「〇○の時にさりげなくフォローしてくださってありがとうございました。おかげで助かりました」

こうすることによってあなたの信頼が増し、お店の人にも好印象となります。

幹事を引き受けるのはなかなか大変なことですし、大切な会ですので、トラブルがあったら大変ですから何かと気を遣います。

でも、あなたに依頼したことには理由があるでしょうし、それに立派に応えようとするあなたはとても素敵な方ですね。
送別会、頑張ってください(^^)/

スポンサードリンク