自分が風邪を引いた時であれば、具合は自分が一番わかるのでいいのですが、家族、特に子供が風邪を引いた時に食欲がないと本当に心配です。
「子供が風邪を引いた」「熱がある」「咳が出る」「鼻水が出る」
こんな時こそ栄養をつけてやりたいと思いますが、子供は「食欲がない」「食べたくない」と言う。
そんな時の対応を経験を交えてまとめてみました。
風邪で食べ物を受け付けない時はどうすればいい?
お子さんは自分の症状を上手に親に伝えることができません。
さらに、子供の症状はけっこう激変します。
夜、寝るときに「ちょっと怪しいな」そう思って朝早めに起きて熱を測ると39℃、そんなことがたくさんあります。
そして鼻水が出て、ゴホゴホと咳をし始めるわけです。
父母共に仕事を持っていると、こんな時の対応もつい必死にならざるを得ません。
早く治したい一心で薬を飲ませ、頭を冷やし…
管理人自身もそうやってたくさん失敗をしてきました。
失敗は、そのまま子供に辛い思いをさせるわけですから親としては切ないですね。
前置きが長くなりました。
自身の経験とホームドクターに聞いたお話を元に、そんな時の対応をまとめました。
食欲がなければ無理に食べさせない
現代は栄養状況が一般的には良好ですので、1食や2食抜いてもどうということはありません。
むしろ、体に侵入してきたウイルスや細菌を体外に出したり、やっつけるために頑張ろうと体制を整えている身体の邪魔をしないのが一番ベストな対応です。
熱が出るのは免疫力を高め、ウイルスや細菌を活発にさせないための自衛手段です。
鼻水が出るのは鼻の粘膜から侵入しようとする細菌やウイルスを体外に出そうとしているからです。
咳も同様にのどの粘膜に着いたウイルスなどを体外に出そうとしています。
ですから、解熱剤を飲ませたり咳止めを飲ませるのは体の力を弱めているようなものです。
実際に管理人自身、この失敗を何回もしてしまいました。
一番多かったのが、熱があるときに解熱剤を飲ませたことです。
風邪薬の中には解熱剤を入っているものがあります。
また、高熱の時にストレートに解熱剤を飲ませてこともあります。
こんな時はたいがい風邪が長引いて、なかなか治りませんでした。
40℃を超えていたり本人が辛いようであれば、飲ませるのも大事ですが、そうでなければむやみに風邪薬には頼らない方がいいようです。
また、食べ物を食べると、その消化のためにエネルギーを使う必要があります。
食べたくないというのは、
むしろ「今はウイルスとの戦いに専念させてくれ!」と
言っているようなものだと考えられます。
そうは言っても大切なことが3つあります。
水分を十分とる
熱があるときは汗もかきます。
どうしても体内の水分が失われがちです。
さらに食欲がないと食べ物からの水分も期待できません。
水分を摂ると喉の炎症も少しは抑えられるかもしれません。
昔から白湯が勧められていますが、お子さんの場合は飲みやすいスポーツドリンクも良いでしょう。
一度に大量に飲まずに、少しずつでいいのでこまめに水分を摂るようにしましょう。
また、汗をかいたらこまめに着替えることがとても大切です。
本人もべっとりした下着から、さらりとした下着に替えれば気持ちよいでしょう。
頭を冷やす
体温を下げるのは得策ではないと書きました。
実は頭に冷たいタオルなどを乗せても解熱作用はあまりないと言われています。
(本当に冷やすのであれば脇の下など方がいいようです)
でも、気持ちいいんですよね。
乾いたタオルの上に冷たいものを乗せるより、冷たい氷水で濡らしたタオルを固く絞ったものの方が気持ちいいです。
その代わり、こまめに替える必要がありますが…
そうやって親が何度も替えてくれると子供はとても安心して気持ちがリラックスできます。
早めに医者に行く
様子を見ていて、
「ちょっといつもの経過と違うな!」
そう思った時は早めに医師を訪ねましょう。
気付かないうちに思わぬ症状が進むこともないとは言えませんから。
風邪で食べ物を見ても食欲ない時は?
まったく食べ物を受け付けない時は上記の通りです。
でも、「あまり食欲がないけど…」
と拒否するのでないようなら、食べ物を見せてみましょう。
においや、見た目が食欲をそそるのはよくあることです。
それで「ちょっと食べてみようかな」と思ったら食べればいいし、「やっぱり要らない!」のであれば無理には食べさせません。
梅干しおかゆ
エネルギーの元となる炭水化物に梅干しのビタミンCがとてもいいです。
卵のおかゆ
卵はタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富にある万能食です。
ちなみに卵は半熟卵が一番消化にいいようです。
梅昆布茶
スポーツドリンクの甘いものだけに飽きたときにバッチリです。
また食欲を刺激してくれます。
じゃがいも、はんぺんの和風煮
消化の良いものの組み合わせで、ちょっと食欲が出てきた頃にとても良いです。
鶏ささみのそぼろ
おかゆだけで単調になるときに消化のいい鶏ささみをそぼろにして掛けていただきます。
子供に好評でした。
リンゴ、バナナ
どちらも消化がよく、あまり食欲がなくても少し食べてみようかなと思えるようです。
風邪の時のとっておきレシピ3
卵のおかゆ
<材料/1人分>
ご飯小1杯、卵1個、生姜(チューブ)1cm、すりごま小さじ1、和風だし小さじ1
- 鍋にご飯とひたひたになるくらいの水を入れて火にかけます。
- 和風だしと生姜をいれ、必要に応じて塩で味を調えます。
- ご飯がやわらかくなったら溶き卵を入れて火を止めます。
- あとは余熱で卵が半熟状態になったら完成。
- 少し大きめの器に半量を入れ、すりごまと、あれば青ネギを細かく切ったものを少し散らしていただきます。
※ネギは抗菌作用がありますし、彩りよくなり食欲を刺激します。
※全部食べて、さらに食べたいようなら残りを食べさせますが、無理に一度に食べさせない方が良いでしょう。
じゃがいも、はんぺんの煮付け
<材料/2人前>
じゃがいも2個、はんぺん1枚、インゲン10本、昆布だし小さじ1、酒小さじ1、醤油小さじ1
- じゃがいもは皮をむき食べやすい大きさ(少し小さめ)に切ります。
- 鍋にじゃがいもを入れ、ひたひたになるくらいの水を入れて火に掛けます。
- じゃがいもに火が通ったら、だしと酒を加え、スジを取ったインゲンを入れます。
- インゲンに火が通ったら、味を見て醤油で味を調整します。
- 最後に食べやすく切ったはんぺんを加えて少し煮たら完成。
※やけどをしないように、少し冷ましてから食べます。(その方が味もしみますし…)
※じゃがいもが崩れるちょっと手前くらいがやわらかくて食べやすいです。
鶏そぼろかけおかゆ
<材料/2~3人前>
鶏ささみひき肉100g、生姜(チューブ)1cm、昆布だし小さじ1、酒小さじ1、味噌小さじ1
- 鍋に鶏ささみひき肉と水を大さじ4、酒を鍋に入れ弱火にかけます。
- 最初から菜箸でかき混ぜながら加熱していくと徐々に鶏ひき肉が白くなりそぼろ状になってきいます。
- 途中、水が足りないようなら様子を見ながら足します。
- 生姜と味噌を加えてかき混ぜ、塩で味を調えます。
- 水気がある程度無くなるまでかき混ぜながら加熱して完成。
※最初に鶏ひき肉を水と一緒に入れて火に掛け、最初からかき混ぜるのがポイントです。
※ふんわり出来るので量も多くなってビックリすると思います(^^)/
※味噌味のそぼろは食欲をそそりますよ。
まとめ
人間の体は実にうまくできていると思います。
熱が出るのも、鼻水が出るのも、咳が出るのも、みんな理由があり、目的があります。
食欲がないのも、胃に負担をかけずに、ウイルスとの戦いに専念するための自衛なのかもしれません。
無理をして食べさせたりするのは禁物。
水分補給につとめ、こまめに頭のタオルを替えてあげることで、愛情をたっぷり注いであげましょう。
早く良くなるといいですね(^^)/